乳腺センター長

私は令和7年5月1、島根大学医学部乳腺外科学の初代教授に着任しました角舎学行(かどや たかゆき)と申します。

私は平成4年広島大学を卒業、広島大学医学部第二外科へ入局、県立広島病院、三原医師会病院などで外科診療を学んだのち、大学院へ進学(生化学第一講座:菊池章教授)、学位取得後、2002年からニューヨークのマウントサイナイ医科大学へ留学しました。留学中は癌に関わる様々なシグナル伝達経路の研究を行い、その成果をCell, EMBO journalなどのトップジャーナルに発表致しました。

帰国後、中国労災病院、県立広島病院で乳癌診療を行なった後、2011年より広島大学病院乳腺外科の責任者として帰学し、その後、12年間、乳腺外科の臨床、教育、研究を牽引してまいりました。令和5年4月から島根大学医学部附属病院乳腺センターに2年間勤務し、この度の島根大学医学部乳腺外科教授となりました。これまで広島、島根で経験した乳癌の診療経験や研究で、島根県の乳癌治療に貢献して行きたいと考えています。

全国の国公立大学で乳腺外科が講座として設置されているのは、まだ数えるほどしかありません。これは、乳癌の臨床だけではなく研究にも力を入れて欲しいという大学の期待の表れです。島根大学医学部の中では最も若い講座の一つですが、これから県外から即戦力の人材を招き、また今後の島根県の乳癌診療を牽引して行く若手乳腺外科医を育成しつつ、10年後には中四国ひいては日本をけん引する乳腺外科を作りたいと思っています。研修医の先生や医学生の方々には、ぜひ気軽に乳腺外科に立ち寄っていただき、乳癌診療の楽しさを知っていただければと思います。

乳腺センター長 角舎 学行