臨床遺伝・ゲノム医療センター
当センターでは、遺伝に関するあらゆる悩みについて診療と遺伝カウンセリングを行っています。相談いただいている遺伝性疾患は、先天性異常症、遺伝性腫瘍、神経・筋疾患、循環器疾患、内分泌・代謝疾患、高年妊娠、胎児の異常など多岐にわたります。
来談された方々と、コミュニケーションを通し、困りごとをともに整理します。そして、その内容に基づき、情報提供を行い、遺伝子検査をご希望の際には検査を受けた将来のことをともに考えるなど、意思決定における支援をさせていただいております。
遺伝性の乳がんについて
乳がん患者さんの5~10%が生まれつき乳がんになりやすい遺伝子の特徴をおもちであることがわかっています。
特に、「遺伝性乳がん卵巣がん症候群(以下HBOC)」は、条件(※1)はありますが、乳がんの患者さんは公的保険医療で遺伝子の検査を受けることができます。HBOCと診断された場合、乳がんに加え、卵巣がん、膵がん、前立腺がんなども一般の頻度より高くなることが知られており、がん予防のためにリスク低減手術、検診の計画について患者さんやご家族ととも考えさせていただいております。
「遺伝性の乳がんかな?」「遺伝性のがんかな?」と悩まれた場合は、当診療部に相談ください。
問い合わせ方法は、下記に示しておりますHPよりご覧ください。
※1.条件
・45才以下の乳がん。
・60才以下のトリプルネガテイブ乳がん。
・2個以上の原発性乳がん(同時性、異時性は問わない)。
・第3度の近親者内(いとこ、曾孫、甥や姪の子など)に乳がん、卵巣がん、膵がんの人がいる。
・男性乳がん。
「遺伝性がん当事者からの手紙」写真パネル展を開催しました
2023年11月7日~20日にかけ、当院の市民ギャラリーにて、HBOCの患者さんを中心としたパネル展を当事者団体さんの特定非営利活動法人クラヴィス アルクスさんのご協力のもと開催しました。
当事者の方々の声、思いを大切に日ごろの医療を行っていく必要があることを再確認させられました。今後も、患者さん、当事者の方々との対話を通し、最新の遺伝医療を安全にかつ、安心して遺伝医療を受けていただけるよう支援を充実させてまいります。
|
|
リンク
●「遺伝性のがん」ではないかと思っている・心配されている皆様へ